罫

diary

information

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

肌触り



追われてたことに
そんなに気づいていなかったけど

少し硬質な時間がちょっとしたきっかけで
ふっとほどけた。

そうしたらその緩んだ隙間が
あまりにやわらかで
毎日わたしはこんなに緊張していたのかとびっくりした。

緊張感のある硬質な時間を持つことは
いまの私の大事な営みのひとつだし、放棄したいことでもないのだけど

その硬質さゆえに
綿のようなロマンティックさは押しつぶされていたのかもしれない。

それなりに濃度のあるロマンチックさは手にしていたけど
いわゆる綿のようなものは。

綿のようなロマンティックさに水を与えるように
硬質な時間の合間に覚悟を決めて本をならべて。

森泉岳土さんの新刊「ハルはめぐりて」は
まさにその綿を淡い色彩で染めてくれた。

とても手に取りやすいのに
その効果は絶大で。

読み終わったあと
さっきまでとは確実に違うギアにシフトしてた。

展開のスピードに反比例した時間の普遍。
とても懐かしいのに刺激的な脳の隙間に落とされたよう。

これはなんなんだろう。
ひたすらポエテックな空間っていえばいいのかな。

ありがとうって言葉にしたい。
そんな感じ。

そうそう。

文字は絵だと思う。

抽象的なのだけど
わたしは絵になっている文字が好き。

そしてそんな絵になっている
情感的な文字の羅列こそが、詩だと思っている。

文字にこめられた風景って偽れない世界。
偽りのあるものやベールに包んだふりしたものも
きらいじゃないけど詩ではないって感じてしまう。
詩はどこか醜さを内包した全身全霊での美への衝動だと信じたいからなのかな。

そんな文字に出会ったとき
わたしのあたまはきらびやかな色彩と金属的な音でかがやいてしまう。

やっぱりそんな悦びを知ってしまっているから
こんなこと思ってしまうのかな。

やっぱり。

ちょっとちょっとうまくやりながら
綿に水を与えつつ
やっぱり好きなロマンチックをブランケットにしたい。

肌触りはとっても大事。


















 


罫
Ⓒ Chie Sawaguchi All Rights Reserved