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異物と排除

 

午後に近い空き地で

夏に向かう草たちと

小さな花が揺れていた。

 

花を歩きながら数えて

そのひとつひとつの花に

風のような優しさを覚えたのだけれど

もしいまが夜中で

私を埋め尽くすようにこの花たちが咲いていて

人間と呼ばれる存在が私一人だったらと想像したら

花たちの好奇の目や

異物を排除するようなざわめきが怖くなり

どこまでも耳を塞ぎたくなった。

 

ああここは私の住む世界だと

私はどこかあぐらをかいているのかもしれないと、想った。

 

そして言い訳のように

誰が決めたわけでもなく誰のものでもない世界に

私はもっと溶けるだけのなにもない存在でいたいだけなんだと

視線を断ち切るかのように呟いて

その花たちから逃げるように駅へ向かった…んだった。

 

つい数時間前のそんな出来事も今の今まで

すっかり忘れていた。

 

twitterに不意に流れてきたあの花を見るまでは。

 

 

 

ほんと。

花ってあけすけ。

 

 

 

 

 

 


言奏幻写А〔詭世

 

君の住んでいるその場所は、君の住むべき場所じゃない。

もう、薄々気がついているんだろう?

 

夜明けというのは少し肌寒く、夜明けというのはやはり静かだ。

だから、仕方ない。無いものや過去のあれこれに翻弄される。

 

ー過去に、未来を受け渡たさない。

 

そうだ、わかるだろう?

住む場所が変わるなら、生き方も、ルールも変わる。

思い悩むな。答えはないんだ。

 

 

 


言奏幻写Α/紊燭泙蠅瞭と、空の虹

 

水たまりに映った虹をみつけてあわてて空を見上げた

ほんとだ虹はやんわり遠いその場所にあった

 

なぜだか僕には水たまりの虹のほうがほんものに見えた

小さくてすぐそばにある水たまりの虹のほうがほんものに見えたんだ

 

ーなにがほんものかはじぶんが決めるものさ

どこからともなく聴こえた声に誘われてもう一度空の虹を見上げる

 

あ、さっきより空の虹がずっと近い

さっきよりもずっと空の虹もほんものだった

 

 


言奏幻写ァ】扱醋

 

この現実は誰のものなのか

この現実は誰かのためのものなのか

 

誰かの為に生きたいと願うことは

誰かの為に死にたいと生きることなのだろうか

 

手にした命を生きるのか

与えられた命を生きるのか

 

朧月は現実を生きろとだけ言う

現実を生き抜いた先で

誰の為に生きたのかはわかるのだ

 

 

まだこの命にも、その先がある

 

 

 


言奏幻写ぁ〃覲

 

あなたがまだ、こんなにちかい

     あなたがいま、こんなにちかい

 


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